大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)694 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小田元吉の上告趣意第一点及び第二点について。

原判決は、被告人が原審相被告人A等と本件詐欺を共謀した上Aと両名でB等と

面会し、その間にAがBから金張能面箱を騙取しょうとしたがその目的を遂げなか

つた旨判示して、これを詐欺未遂の共犯として処断したのである。共犯であるから、

仮りに所論のように被告人が自発的に中止したという事実があつたとしても、共犯

者のなした行為については被告人も亦罪責を免れることはできない。そうして刑は、

裁判所が各犯罪人につき諸般の事情を考慮して個別的に量定すべきものであるから、

既に被告人において詐欺未遂の犯罪があつた以上、その刑が他の共犯者に較べて軽

くなかつたからとて、原判決には所論のような違法はない。その余の論旨もすべて

原審の自由裁量に委ねられている量刑の非難であるから適法な上告理由となり得な

い。それ故論旨はいずれの点も採用することができない。

よつて旧刑訴第四四六条に従い主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二五年九月二六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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